相続した地方の空き家を売ろうと、地元の不動産会社に相談してみた。けれど、「このあたりでは買い手がつきにくい」「うちでは扱いが難しい」と言われ、話が前に進まなかった。
地方の空き家をめぐって、こうした経験をされる方は少なくありません。
地元の業者に断られると、「やっぱりこの家は売却しづらいのだ」と感じてしまいがちです。しかし、一社で難しかったからといって、すべての道が閉ざされたわけではありません。地方の空き家には、地方ならではの事情があり、相談先や進め方を変えることで状況が動くこともあります。
地方の空き家が「売却しづらい」と言われやすいのには、いくつかの背景があります。
- 人口が減り、買いたい人そのものが少ない
- 駅やバス停から遠く、生活の利便性が低い
- 築年数が古く、修繕費がかかりそうに見える
- 土地が広い、または形が整っていない
- 地元業者が住宅の仲介を中心にしている
地元の不動産会社は、その地域の住宅売買を中心に扱っていることが多く、買い手が見つかりにくい空き家や、事情のある物件は「扱いが難しい」と判断することがあります。これは家そのものに価値がないという意味とは限らず、その会社の取り扱いの範囲に合わなかった、というケースもあります。
では、地元業者に断られたとき、次に何をすればよいのでしょうか。
まずは、現状を整理することから始めるとよいでしょう。
- 名義は誰になっているか
- 相続登記は済んでいるか
- 固定資産税は毎年いくらかかっているか
- 建物の傷み具合はどの程度か
- 土地の広さや道路との接し方はどうなっているか
- 残置物が残っていないか
特に名義については、早めの確認をおすすめします。相続した不動産は、亡くなった方の名義から相続人へ変更する手続きが必要で、この相続登記は2024年4月から法律上の義務とされています。手続きをしないまま放置すると、過料の対象になる可能性があるほか、いざ売ろうとしたときに手続きが滞る原因にもなります。
現状が整理できたら、相談先を広げてみることが次の一歩になります。
地元の住宅仲介を中心とした会社では難しい物件でも、空き家や訳あり物件、地方の不動産に対応している買取業者であれば、相談できるケースがあります。買取では、不動産会社が直接購入するため、買い手を探す期間を待つ必要が少なく、「買い手が見つからない」という地方特有の悩みを抱えにくいという特徴があります。
買取を検討するときは、価格だけでなく、次のような点も確認しておくとよいでしょう。
- 残置物がある状態でも相談できるか
- 遠方からでも手続きを進めやすいか
- 建物が古いままでも対応してもらえるか
- 売却までにどのくらいの期間がかかりそうか
一方で、買取価格は、一般の仲介で売れた場合より低くなることがあります。地方の空き家は、もともと市場価格が高くないケースもあるため、「いくらで売れるか」だけでなく、「持ち続けた場合の負担をどれだけ減らせるか」という視点で考えることが大切です。
あわせて、売却までに必要な作業も確認しておきましょう。室内の荷物を片づける必要があるのか、測量や境界確認が必要になりそうか、建物を解体する前提なのかによって、手元に残る金額や手間は変わります。査定額だけを見て判断するのではなく、売却までの流れ全体を聞いておくと安心です。
空き家は、放置するほど傷みが進み、管理の手間も費用も増えていきやすい不動産です。管理が十分でない状態が続くと、行政から改善を求められ、状況によっては住宅用地の税負担を軽くする特例が外れ、固定資産税の負担が増える可能性もあります。「断られたから、そのまま」にしておくのは、思っている以上に負担が大きくなることがあります。
売るべきか、持つべきか分からない段階でもご相談いただけます。
南青山リアルエステートでは、地方にある空き家や築古物件、残置物がある家など、一般的な売却では進めづらい不動産の買取相談を受け付けています。地元で断られた物件でも、状態や条件を確認することで、手放し方の選択肢が見えてくることがあります。
「もう売れない」とあきらめる前に、まずは別の窓口で現状を確認してみませんか。